清野とおる先生といえば『東京都北区赤羽』。
あの「人間観察で殴ってくる感じ」が好きな人、多いはず。
で、今回の漫画は何かというと。
“こだわりが強すぎる人”を、1対1で掘るやつです。
結論:真似はしない。でも、読後はなぜか「分かる気がする」。
この不思議な着地がクセになります。
刺さる一文:
「普通のこだわりだと思ったら、ページをめくるたびに常識がズレていく。」

作品データ
- 作品名:その「おこだわり」、俺にもくれよ!!(1)
- 作者:清野とおる
- ジャンル:コメディ/エッセイ漫画
- 読み味:理解不能→納得(気がする)
どんな漫画?ざっくり言うと
作者が“おこだわり”を持つ人たちと、1対1で向き合って話を聞く漫画です。
聞けば理解できるこだわりもある。
でも、いくら聞いても理解できないこだわりもある。
それなのに最後まで読むと、なぜかこうなる。
「…分かった気がする」
この「分かった気がする」まで連れていくのが、清野とおる先生の腕です。
読み始めは「それ、普通じゃない?」から始まる
最初の1~2ページはこう思うんです。
「その程度のこだわり、俺にもあるわ」
でもページをめくるごとに、空気が変わってくる。
「普通」から一歩、二歩。いや、普通に踏み外してくる。
そして気づけば、こっちの心の声はこれ。
「おいおい、あんたオカシイよ!!」
そのツッコミを、作者が読者の代弁者として全力でぶつける。
この正面衝突の気持ちよさが、この漫画の主役です。
第1話から強い。「ツナ缶の男」がジャブに見える
第1話は「ツナ缶の男」。
ツナマヨに、溢れんばかりのマヨネーズ。
黒胡椒。
そして氷結。
「へぇ、そういう食べ方あるよね」って思う。
思うんだけど。
その回がジャブに見えるくらい、後半はさらに飛ぶ。
「ベランダの男」「内ポケットの男」など、謎の“おこだわり”が続いていきます。
最初は「その程度か」と感じるのに、
ページが進むにつれて、だんだん常識がズレていく。
そして最終的には、常識から離れた“おこだわり”の本体が顔を出します。
読後に一番やばいのは「コンソメ」だった
個人的に一番ヒットしたのが、コンソメの“おこだわり”。
要するにポテチのコンソメ味の話なんだけど、これが危険。
読んだ直後、普通にコンビニに行きました。
「何故、近くのコンビニにコンソメWパンチがないんだ!!」
そして翌日、スーパーでカルビーのコンソメWパンチを買って満足。
この漫画、人を動かす力があります。
目次(ざっくり内容)
第1巻の構成はこんな感じ。
「どの回から読む?」がすぐ分かるようにまとめます。
- 前説
- この本の空気と“おこだわり人”の楽しみ方。
- おこだわり人1「ツナ缶の男」
- 家飲みのツナ缶が、ただのツナ缶じゃなくなる話。
- おこだわり人2「寝る男」
- 寝ることへのこだわり。生活の主導権が睡眠に奪われていく。
- おこだわり人3「アイスミルクの男」
- 「ミルク」に魅せられた人の話。
- おこだわり人4「ポテチサラダの男」
- 金麦×ポテトサラダ。おつまみのこだわり。
- おこだわり人5「ベランダの男」
- ベランダを、人生のステージにする方法。
- おこだわり人6「白湯の男」
- 白湯の飲み方へのこだわり。ここまでやるのか…となる。
- おこだわり人7「帰る男」
- 駅から家までの帰り道をいかに楽しむか。帰り方が多彩すぎて驚く。
- おこだわり人8「内ポケットの男」
- アウター選びの基準が内ポケット。なければ付ける、という執念。
- おこだわり人9「さく男」
- さけるチーズを裂いて裂いて裂きまくる。ついに、かき揚げにする。
- おこだわり人10「コンソメパンチの男」
- たいした話じゃない…と思ったら、読後に買いに行かされる回。
まとめ:変人じゃない。偏愛の話だ
この漫画は「変な人を笑う本」じゃないです。
好きの熱量(偏愛)を見せつけられる本です。
真似はしない。
でも、「それだけ好きなものがある」って、ちょっと羨ましい。
読み終わった後、あなたも何かひとつ、
自分の“こだわり”を肯定したくなるはずです。





