あなたにとって「仏教」とは何でしょうか?

私たちは普段、宗教とはほぼ関わりなく生きているつもりでいます。
しかし、日本は世界でも稀な「アニミズム(自然崇拝)」の考えを保った国であり、日本人の生活の中には無意識のうちに多くの宗教的な考えが潜んでいます。

古木や大きな岩に手を合わせたり、「お天道様が見ている」と考えたりするのは、まさにその名残です。

そんな日本人の生活に深く根付いている仏教ですが、詳しくは知らないという人が多いのではないでしょうか。
「北枕はなぜいけないの?」「お坊さんがポクポク叩く木魚は何?」

そんな素朴な疑問の答えを教えてくれるのが、今回紹介する『図解 ゼロからわかる!仏教超入門』です。

図解 ゼロからわかる!仏教超入門 表紙

図解 ゼロからわかる!仏教超入門

  • 作者:阪東良三
  • 出版社:パンダ・パブリッシング
  • ジャンル:宗教・入門書

【本の内容を一言で表すと】

仏教の「あれこれそれ」の疑問に答える本

日常に潜む「仏教」の謎

日本に仏教が伝来したのは飛鳥時代(552年頃)。
それから約1500年が経ち、現在では約8470万人もの信者がいるとされていますが、自分の宗派すらよく知らないという人も多いでしょう。

しかし、私たちが普段なにげなく行っている行為の多くは、実は仏教の教えに基づいています。

  • なぜ北枕はいけないの?
  • お寺の仏像はなぜ怖い顔をしているの?
  • お坊さんが叩いている木魚にはどんな意味があるの?

人から聞かれたら一瞬「なんでだろう?」と思うけれど、すぐに忘れて謎のままにしてしまう。
この本は、そんな雑学的な疑問にジャブのように答えつつ、徐々に仏教思想の核心へと迫るストレートやアッパーを繰り出してきます。

本書の構成と読みどころ

本書は大きく5つの章に分かれており、段階的に仏教を知ることができます。

第一章:日常の中の仏教を知る
なぜ「いただきます」と言うのか? 結婚式を仏滅にしていいの? 葬式を友引にしてはいけない理由など、身近な疑問に答えてくれます。
第二章:仏教で祈る
お葬式やお焼香のやり方など、いざという時に役立つ作法や、その意味にスポットを当てています。
第三章:仏教を知る
仏像の謎や「色即是空 空即是色」といった思想に触れる、本書の中で最も深い内容です。
第四章:仏教の宗派を知る
日本独自の発展を遂げた13宗派について、簡単に解説されています。
第五章:仏教を体験する
写経や四国八十八か所巡礼など、仏教の実践・体験について触れています。

感想:モヤモヤを解決してスッキリしよう

仏教は日本人の生活の隣にありながらも、どこか遠い存在になっています。
でも、それが悪いことかと言えば、日本人らしくてそれでいいような気もします。

しかし、仏教のちょっとした知識を知っておくだけで、お寺を観光したり葬式に行ったりしたときに感じる「不思議でモヤモヤする気持ち」が解決します。

「え、スマホがあるから大丈夫? 自分で調べるから?」

はははは。疑問に思ったことなんて、大抵その場ですぐ忘れて調べないものです(笑)。
だからこそ、素直にこの本を読んで、まとめて疑問を解決しておいたほうがいいかもしれませんよ。

おまけ:日本人の多宗教性

日本人の宗教観の「いいかげんさ(寛容さ)」を表す例として、こんな生活スタイルがあります。

正月には神社に行き、端午の節句でゴールデンウィークを満喫、結婚式には教会で行い、先祖供養を行い、年末には寺に行く。

さて、これだけでどれだけの宗教が混じっているでしょうか?
答えはこちら。

  • 神道: 正月には神社に行き
  • 道教: 端午の節句でゴールデンウィークを満喫
  • キリスト教: 結婚式には教会で行い
  • 儒教: 先祖供養を行い
  • 仏教: 年末には寺に行く

なかなか幅広い多宗教性ですね。
日本は多くの宗教を取り込むのが得意なので、そう遠くない未来にはイスラム教のイベントなんかも自然に取り込んでいるかもしれません。