この本をまとめると

人に認められなくても大切な物は宝にしたい。そんな気持ちを大切にしたい。

ということでいかがでしょう。

みうらじゅんがマイブームの仏像を京都や奈良で見るだけでは飽き足らず、人のいかない東北へと足を延ばす。その先で、国宝や重要文化財になっても良いだろう仏像が、何にも指定されずにそのまま残っていることを知る。

「あなたをボク宝に認定します!」

誰かに認められなくても、他の人の価値観ではなく自分の好きで大切な物を決めることを”ボク宝、オレが掟だ!”と決めた。

これまでに集めた物、コレクション、尊敬する友人などをボク宝に認定!!

そんなみうらじゅんが認定したボク宝のエッセイ

 

 

【あらすじ】

「あなたをボク宝に指定します!」 個人の好きだけで決めつける、国宝よりも大切なボクの宝物。野茂のボール、ツッコミ如来から、いとうせいこう、ブルース・リーまで、70の「ボク宝」を大公開。

 

【作者】みうらじゅん

【出版】光文社

【ジャンル】エッセイ

 

【感想】

だれも認めてくれないけど、これが僕の宝なんだ。

この言葉を言うのが世の中ではとても難しい。

人から見ると無価値なものを僕の大切な宝物として見せると困った顔で僕の価値を否定するような言葉を口にする。

 

人に認められないものは宝ではないのか。

 

そう言ってやりたくなることもある。何度も言われてしまうと人に見せなくなり、宝物だったものは自分の周囲から段々とフェードアウトしていき、僕ですらその存在を忘れてしまうのである。

自分の大切な物が人に否定されるのはなかなか大変なことなことだ。

たぶん、結婚した旦那さん、あなたなら解ってくれるはずだ。

人に否定されながらも昔読んだ本を思い出す。

 

それがみうらじゅんの本である『ボク宝(ホー)』だ。

 

みうらじゅんの宝物と認定した70のアイテムや人物の写真とエッセイが書かれた本である。

中からいくつか取り上げてみよう。

・阿修羅像(大)(小)
・野茂のボール
・電子念仏機
・エロ・スクラップ
・安齋 肇
・オカンの皮細工

端から見ても凄いと思わせる宝もあれば多くのモノがくだらないと思ってしまう宝もある。

70のボク宝はエッセイが書かれていないと、なぜこれが宝なのと頭をひねりたくなるモノもある。

それでも書かれているエッセイを読んで宝を見ればエッセイにどれだけ思い出と宝に対しての感情が書かれているがわかってくるのだ。

だからこそ、ボク宝の中には糸井重里さん、関根勤さんなど多くの人物もボク宝に認定されているのだと思うのである。

子供のころから大人になった今でも増えているボク宝を自信をもって人に自慢している事の分かる本だった。

この本を読みなおす前に読んだ『「ない仕事」の作り方』を読んだからこそ、『ボク宝(ホー)』がみうらじゅんにどれほど大切なのかをが分かってくる。

みうらじゅんはボク宝があるからこそ、今の仕事を続けられるんだなと

最後に、

読んだ中で『ボク宝(ホー)』として僕もボク宝に認定したいものがありました。

・レインボ-マン
・桂 米朝
・ガメラ
・月と雁

この4つは、エッセイを読んでいる最中、僕の中で大きくして共感していた。

レインボーマンのエッセイを読んでいるときに頭の中で死ね死ね団のテーマがながれてきたり、ガメラが宇宙人から子供を助けに行くシーンを思い出す。