昔は「絵が綺麗な漫画しか読まない」時期がありました。
カッコいい、かわいい、ちょっとえっち。
そこ大事。分かる。
でもですね、人は成長するんです。
絵じゃなくて中身で漫画を選べるようになる。年を取ると、そうなる。
そこで出会って「お、これ好きだわ」となったのが、施川ユウキ先生の『バーナード嬢曰く。』です。

バーナード嬢曰く。(1)
- 作者:施川ユウキ
- 出版社:一迅社
- ジャンル:コメディ4コマ(図書室×読書トーク)
短くまとめると
本の話を楽しむもよし。
彼女たちの放課後を眺めて楽しむもよし。
『バーナード嬢曰く。』は、図書室で本の話をする4人の会話劇です。
背景はシンプル。基本は本棚と机。だからこそ会話が立つ。
本を知らなくても楽しめる。ここが強い
この漫画、出てくる書名を知らなくても問題ありません。
会話の中で「こういう本」「こういうノリ」って説明してくれるからです。
だから読者は、難しいことを知らなくても笑える。
イメージとしてはこう。
- 放課後に教室で、友達とダラダラ喋ってた時間。
- コンビニ前で、テレビの話を延々してた時間。
あの空気が、図書室で、本の話になってるだけ。
すこしでも興味を持っていただいたなら、無料で読むことができる
『バーナード嬢曰く。【友情篇】』だけでも読んでみてください。
(2026年1月1日時点では無料でした。)

登場人物:近くにいそうな4人
メインは4人。キャラが立ってます。
- 町田さわ子(通称:バーナード嬢)
- 名言集を読んで「私はバーナード嬢」と名乗りたがるタイプ。
もちろん、周りはほぼ呼んでくれない。
でも本人の気持ちは止まらない。そこが面白い。 - 神林しおり(SF熱が強い)
- 好きなものの話になると、勢いが止まらない。
前のめりで語り倒すあの感じ。分かる。
「聞いてくれる相手がいる幸福」が、地味に刺さります。 - 遠藤くん(微妙にズレた読書家)
- ちょっと変なタイミングで流行った本を読む人。
巻が進むほど会話のバランスが変わって、キャラが育っていくタイプです。 - 長谷川スミカ(図書委員・シャーロキアン)
- 図書委員で、シャーロック・ホームズを実在の人物みたいに語る勢。
こういう「好きの濃度」がいると、会話の方向が広がるんですよね。
1巻は「名言」→その後「読書あるある」にシフトしていく
初期は名言でオチを作る回が多め。
でも、名言って使いやすいものばかりじゃない。
長い/前後を知らないと伝わらない/そもそもピンと来ない。
そこで作品は、だんだん「読書あるある」や「読んだ時の素朴な疑問」に寄っていきます。
この路線変更が、作品をさらに強くしてると思います。
刺さった話:積読する人、だいたい刺される
この漫画、読書の「痛いところ」を突いてきます。
たとえばこういうやつ。
「読みたいと思った瞬間を逃すと、その本はだいたい読まなくなる」
思い当たる人、多いはず。
まとめ買いして、半分読んで、残りは「いつか」って棚に入って…そのまま。
で、気づいたら本棚の肥やし。
この話を読んだ瞬間、僕も本棚から目をそらしました。
SFが分からない問題:それでも読める、という救い
SFって、読んでて「分からん…」ってなる時ありません?
専門外の本を読んで、文字が頭に入らない時とか。
でもこの漫画は、そこも笑いにしてくれる。
「分からないまま読んでる人、実は多い」
これ、変な救いがあるんですよね。
「自分だけじゃない」って思えるだけで、次のページがめくれる。
まとめ:本好きでも、そうじゃなくても楽しめる
絵はシンプル。でも、それがいい。
背景は図書室の本棚が中心で、絵も簡素。
でもその分、会話が邪魔されない。
本のタイトルが出るたびに「知ってる!」って嬉しくなるし、知らなくても空気だけで笑える。
本好きなら「あるある」で刺さる。
本好きじゃなくても、放課後の無駄話の空気で楽しめる。
どっちでも成立するのが『バーナード嬢曰く。』の強さです。
漫画が苦手なら、アニメ化もしているのでそっちから入るのもあり。
気になったら、とりあえず1巻。図書室に座る4人を眺めてみてください。





