「昔から名著と呼ばれる作品、教養として読んでおきたいけれど……」
そう思いつつも、独特の言い回しや漢字の多さに心が折れてしまった経験はないでしょうか。
今更ながら古典文学を読むのは、なかなかにハードルが高いものです。
そこで提案したいのが、「耳から聴く(オーディオブック)」というスタイルです。
プロのナレーターがリズムよく読み上げてくれるだけで、難解だと思っていた文章が驚くほどスッと頭に入ってくることがあります。
また、Audibleの「聴き放題」なら、もし合わないと思ったら途中でやめても損はしません。
「ちょっと難しかったから、別の作品を聴こう」と気軽に切り替えられるのが、サブスクの最大のメリットです。
※ 基本的には聞き放題の対象作品を取り上げてはいますが、聞き放題の対象期間が終わっている場合もあります。
まず最初に聴いてほしい一冊:『陰翳礼讃』
陰翳礼讃(いんえいらいさん)
著者:谷崎 潤一郎
ナレーション:野口 晃
昭和初期、日本の生活様式が西洋化していく中で、「日本の美」が失われていくことを嘆き、考察した随筆です。
電灯のない薄暗い部屋、和紙の肌触り、厠(トイレ)の風情。
「暗がり(陰翳)」の中にこそ美しさを見出してきた日本人の感性が描かれています。
今の価値観では少しわかりづらい部分もありますが、LEDライトの明るさに慣れきった現代の私たちが、「豊かさとは何か」を考え直す一助になる名著です。
Audibleで聴ける日本文学コレクション
ここからは、現在(記事執筆時点)聴き放題の対象となっている主な名作文学を、ジャンルごとに整理してご紹介します。
※各ボタンはAmazon Audibleの検索結果へ飛びます。
1. 近代文学の巨匠たち(明治〜昭和)
教科書で名前は見たことがあるけれど、通して読んだことはない……そんな文豪たちの短編集や名作選です。
特に短編(『掌の小説』など)は、移動中の10分〜20分で一話完結で聴けるため、オーディオブックと非常に相性が良いです。
- 夏目漱石名作集(こころ、坊っちゃん 等)
▶ Audibleで聴く - 太宰治名作選(人間失格、走れメロス など)
▶ Audibleで聴く - 森鴎外名作選(舞姫、高瀬舟 など)
▶ Audibleで聴く - 谷崎 潤一郎(春琴抄、痴人の愛、細雪 など)
▶ Audibleで聴く - 中島敦名作集(山月記、李陵 など)
▶ Audibleで聴く - 坂口安吾名作選(堕落論、白痴 など)
▶ Audibleで聴く - 川端 康成 (雪国、伊豆の踊子 など)
▶ Audibleで聴く - 山本 周五郎(赤ひげ、日本婦道記 など)
▶ Audibleで聴く
2. 古典・歴史文学
原文で読むと挫折必至の古典も、朗読なら「物語」として楽しめます。
特に『平家物語』や『源氏物語』のような長編は、聴くドラマとして生活のBGMにするのもおすすめです。
作品によっては現代語訳版を聞くことができる作品もあります。
- おくのほそ道(松尾 芭蕉)
▶ Audibleで聴く - 方丈記・徒然草・歎異抄(日本の古典をよむ 14)現代語訳編: (小学館)
▶ Audibleで聴く - 平家物語(日本の古典をよむ13)現代語訳編
▶ Audibleで聴く - 源氏物語(全五十四帖収録 / 与謝野晶子 訳)
▶ Audibleで聴く
3. 怪談・ミステリー・幻想文学
夜、寝る前に少しずつ聴きたくなる、不思議で少し怖い物語たち。
- 江戸川乱歩 名作コレクション
▶ Audibleで聴く - 日本怪談全集(田中 貢太郎)
▶ Audibleで聴く - 雨月物語・冥途の飛脚・心中天の網島(日本の古典をよむ 19)原文+現代語訳 (小学館)
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番外編:独自の視点で楽しむ
少し変わった切り口の作品も聴き放題対象になっています。
「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」でおなじみの映画評論家・淀川長治さんによる解説。
文学そのものではありませんが、名作映画を通して文学の世界に触れることができる異色作です。
▶ Audibleで聴く
こちらは海外文学ですが、シェイクスピアの主要作品を分かりやすく解説してくれる入門書。
いきなり戯曲を読むのは大変ですが、まず「あらすじ」と「面白がり方」を耳で予習しておくと、本編へのハードルが下がります。
▶ Audibleで聴く
食わず嫌いしていた名作も、いざ聴き始めてみると「あれ、意外と面白いな」「今の時代の悩みと同じだな」と感じる瞬間がきっとあります。
まずは『陰翳礼讃』のような随筆や、短編から耳を傾けてみてはいかがでしょうか。



