グルメ漫画『くーねるまるた 第1巻』のざっくりとした内容
マルタがマルタの貧しいながらも工夫して楽しい生活を送っているそんな日常系グルメ漫画
マルタさんはポルトガルから来た貧乏だけ食いしんぼーな女の子。築70年のおんぼるアパートで、慎ましいながらもエンゲル係数高めな一人暮らしを満喫中。紅茶チャーシュー、鶏油炒飯、パン耳タルト、蟹風味のディップ・・・等々お金はなくても丁寧に、マルタさんの美味しい日々!!
【作者】高尾じんぐ
【登場人物】
マルタ ・・・ 主人公、貧乏でほとんど働いていないボルトガル人
【目次】
●第01話『バカリャウ』
食べ物もお金もつきたマルタのもとに母親から届く。届いたのはポルトガルの代表的な食材である”バカリャウ(干し鱈)”を使って一口サイズのコロッケを作る。
荷物が届いても踊る。料理ができても踊る。そしてマルタは水着である。狙ているマルタの水着姿のアップに不自然なカットに掴みは完璧である。
【出てきた食べ物】バカリャウのコロッケ
【最後ノページ】バカリャウのコロッケの作り方
【登場人物】マルタ、宅配員
●第02話『蟹のディップ』
前回ででてきたバカリャウを使って池でザリガニを釣って食べるという2話目にしてなかなかなサバイバルである。
この話ではマルタがなぜ日本にいるのかと、どれだけ貧乏なのかが分かる。238円のサワークリームが買えないとは・・・
どうやらマルタは大学に都市工学の研究のために東京の大学院に通っていたようだ。
【出てきた食べ物】蟹のディップを乗せたクラッカー
【最後のページ】蟹のディップの作り方
【登場人物】マルタ
●第03話『豚と紅茶』
気になっているお店であるラーメン屋に行ってチャーシューラーメンを食べようとするもラーメンが600円に対してチャーシューが付くと1000円という貧乏には到底出せない金額に、あきらめたマルタが豚肉を買って豚の紅茶煮を作る。
そしてラーメン屋に・・・
【出てきた食べ物】豚の紅茶煮
【最後のページ】豚の紅茶煮の作り方
【登場人物】マルタ
●第04話『夏みかん』
部屋の扉の前に帽子が落ちている帽子を取ると夏みかんが、それはお隣からのお裾分けを頂く。
その皮をつかってマーマレードを作る。
帽子のネタは『白いぼうし』(作者:あまんきみこ)
【出てきた食べ物】マーマレードのかき氷
【登場人物】美緒子
【最後のページ】夏みかんのジャムの作り方
●第05話『ラベンダー』
夏の暑さに目を覚ますマルタ、闇の中から聞こえる虫の声の風情を楽しむしみ気づけば朝に、クーラーを使えない夜を気持ちよく寝るために探したのが、「西の魔女が死んだ」の中に書かれているシーツにラベンダーの香りをつけるという方法を真似てハンカチにラベンダーの香りをつけて夏の夜を爆睡である。
マルタの話は古き日本にあった風習である。夜の虫の声を楽しむのも、ハンカチに香りをつけるのもみやびな時代に高貴な方々が手紙に香りをつけ、虫の声を歌にしたためる。
そんな時代を思い起こす。
【出てきた食べ物】なし
【登場人物】マルタ
【最後のページ】ラベンダーのハンカチ
●第06話『ベリーニ』
お手伝いで子供向けの絵画教室の手伝いに行くマルタ、それが終わるとロバートキャバがネミングウェイを招いたパーティで振舞った桃を使ったカクテルを楽しむ。
金魚鉢で作りカクテルが面白い。
【出てきた食べ物】キャバのベリーニ(カクテル)
【最後のページ】キャバのベリーニ(カクテル)の作り方
【登場人物】
美智子(子育てが終わり芸大での経験を生かして子供に絵を教えている。)
●第07話『具のないカレー』
井上靖の「しろばんば」を読んでいて神田の鏡映堂のカレーを暑い中食べに行く。そこで大学院の先輩に教えてもらったボークカレー肉なしを注文する。このカレー屋の唯一の具である肉を抜きルーを注文し、そしてらっきょをドバっと入れてカレーを楽しむ。
妊婦がすっぱい物を食べたくなるのは日本だけだとのことなので先輩はマルタにこの食べ方を教えたのだとわかる。
【出てきた食べ物】ポーク肉なしカレー
【最後のページ】ポーク肉なしカレーの注文し方
【登場人物】廣岡(大学の先輩)
●第08話『チーユ』
江戸時代にあった天王寺五重塔の跡地を訪ねる。小説家の幸田露伴が書いた『五重塔』に思いをはせ、その帰りに鶏皮を購入して露伴の娘であり小説家の幸田文の台所にあった「チーユ(鶏油)」を作ることに
鶏皮の好きな私にはとてもナイスな調理法なので試したものの、調子に乗って脂がかなり飛んでしまった。
【出てきた食べ物】鶏皮入り特製チャーハン
【最後のページ】チーユ(鶏油)の作り方
【登場人物】マルタ
●第09話『月見BBQ』
友達が月見をするので、女子寮を訪ねバーベキューを楽しむ。月を見ながらバーベキューでボイル焼き(中身は鱈)をたのしみつつ、マルタもボイルに包んだ焼きリンゴを持ってくる。
ひとつだけリンゴの芯をくり抜いて当たりましゅまろを入れるというサプライズ
日本では月に描かれるのはウサギがゆうめいだけれども、外国ではガイコツや老婆など色々ある。ボルトガルはどうやら「巻きを担いだ男」。
【出てきた食べ物】ボイル焼き(鱈)ボイル焼き(焼きリンゴ)
【最後のページ】ボイル焼き(鱈)の作り方
【登場人物】
美紀(マルタの友達)、貴子、そのた大勢の女性
●第10話『小籠包』
同じアパートに住んでいる女医の神永さんに届け物を詩にいくつ腕に町田駅の近くの仲見世商店街にある小籠包のお店で小籠包を食べて帰りのお金が無くなりヒッチハイクでかえることに
ついでにマルタのフルネームが出てくる。
『マリア・マルタ・クウネル・グロソ』という日本人には長い名前である。
順番として『マリア(洗礼名)・マルタ(名前)・クウネル(父方の姓)・グロソ(母方の姓)』となっている。
「もりたろうさんのじどうしゃ」の名前が出てくるが”おおいしまこと氏”の絵本である。
【出てきた食べ物】小籠包
【最後のページ】小籠包の食べ方
【登場人物】マルタ、おばあさん
●第11話『サーディン』
美味しいサーディンを探して町中を探し、居酒屋で目的のものを見つける話。
サーディンとはニシンのことであり、ニシンのオイル漬のこと。
作中で出てくる「おちゃめなふたご」はイギリスの児童小説家イーニッド・ブライトンが書いている6冊の小説
【出てきた食べ物】オイルサーディン、二日目の最中
【最後のページ】賞味期限切れ(半年過ぎ)オイルサーディン選び方
【登場人物】マルタ、おじさん
●第12話『タルトに綴る愛』
キルトとタルトを掛けたのだと思うのだけど、キルトとは色々な意味があるが今回の意味は”布や端布をつないで作った物”の事だと思う。
そんなことを思っていたマルタがお腹がすいたのでパンの耳でつくったタルトをつくる。
作中ででてくるアメリカの映画「キルトに綴る愛」はホイットニー・オットーの小説のを原作にしている。
【出てきた食べ物】パンの耳のタルト
【最後のページ】パンの耳のタルトの作り方
【登場人物】美緒子
●第13話『湯上り』
マルタの週末の楽しみとして銭湯に行く。
サービスシーンとゆうことで、描き込みが細部に宿るというか銭湯の書き込みがかなりしっかりしている。
135mlのビールを楽しむ。
作中で絵本作家である西村繁男の作品 「おふろやさん」
【出てきた食べ物】ビール(SAPPORO 黒ラベル)
【最後のページ】湯上りのビール
【登場人物】美緒子
●第14話『ソッパ!』
カップうどんをお酒1:水1で食べるというなかなかな冒険をする話
次の日は頭が痛いのでソッパアレンテージャーナを作る。
カップうどんの元が元ネタがしっかりとわかる無駄な描き込み。日本以外だととても珍しい、啜るという食べ方にも軽く触れている。
【出てきた食べ物】カップうどん、ソッパ・アレンテージャーナ
【最後のページ】ソッパ・アレンテージャーナ(ポルトガル流の卵スープご飯)の作り方
【登場人物】マルタ
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