日本では1988年
アメリカでは1940年
発売されてから80年近くたってもいまだに本が普通に手に入るという異常さ。
天才ではなく凡人がどうやってアイデアを作るか。その答えが立った1ページに書かれている。
アメリカ最大の広告代理店・トムプソン社の常任最高顧問、アメリカ広告代理業協会の会長などを歴任した”ジェームス・ウェブ・ヤング”が考え出したアイデアはどう作られるのかについて書かれた本
それが【アイデアのつくり方】
【作者】ジェームス・W・ヤング
【 訳 】今井茂雄
【解説】竹内 均
■□ 本の感想と目次
本文・解説・訳者あとがきを入れてもたった100ページ、読めばたったの60分程度で読み終えることができる小論。
アイデアを作るためには何が必要なのかをたった5つの要素に分けて書かれている。
それすらもまとめれば箇条書きで1ページでまとまってしまっている。
アイデアを出すためには何をすればよいのか文字にすればたったの1ページ程度なのだ。
この本に書かれているアイデアを出すための手法の鱗片は様々な本で見かけることがある。
そのために書かれている内容を見たことがある。そのために新しい方法ではないと思うかもしれない。使い古されながらも延々と続く手法。
だからこそ目新しくもなく、どの本にも書いてあるけどダメだったという人もいるかもしれない。
そういった人は、今まで読んだ本ではこのアイデアをだす手法の欠片だけを救っているからにほかならない。
重要なことは正しい手法を正しく行うことによって最高の効果を得ることができるとことだ。
ノーベル賞を受賞した『福井謙一』『湯川秀樹』『大隅良典』もアイデアをつくるために同じ方法として散歩を行っていた。
アイデアを作るための第4の工程をノーベル賞を受賞した人たちも行っていた。彼らの経歴をみれば第1工程から第3工程までは間違いなく行われていたことは誰の目にも明らかである。
そこに第4工程が行われることでノーベル賞という結果が生まれた。
【アイデアのつくり方】を読んで、思うことはお風呂の中でトイレで頭を使わない仕事の中で一瞬、素晴らしいアイデアが思いつことがある。
作業を止めることもできず思いついたアイデアは消えていくのだが、たまにメモをとることができることもある。アイデアが生まれる第4の工程は誰もがを何度となく体験しているのだ。
思いついたアイデアがすぐに消えていったり、実際に紙に書くと大したことがないことがある。それは第1から第3工程をしっかりと行っていなかったために形にならなかったという事実が見えてくる。
アイデアが思いつくのにどうしても形にできない人、アイデアが思いつかない人にこそ、必読の本として『アイデアのつくり方』には纏められている。アイデアは才能のある天才だけの特権ではない。
アイデアは既存のアイデアの組み合わせによって生まれることをこの本は教えてくれる。
【目次】
第1 『資料集め – 諸君の当面の課題のための資料と一般的知識の貯蔵をたえず豊富にすることから生まれる資料と。』
第2 『諸君の心の中でこれらの資料に手を加えること』
第3 『孵化段階。そこでは諸君は意識の外で何が自分で組み合わせの仕事をやるのにまかせる。』
第4 『アイデアの事実上の誕生。〈ユーレカ!分かった!見つけた!〉という段階。そして』
第5 『現実の有用性に合致させるために最終的にアイデアを具体化し、展開させる段階。』