◆ 諸星大二郎『失楽園』
【ジャンル】SF、男女の関係、風俗、短編集
1970年代らしいSF感と諸星大二郎らしさのある不思議な怖さがある短編の男女の関係が絶妙に描かれている。タイトルとなっている失楽園は『地獄篇』と『天堂篇』の2つの話となっており、ダンテの『神曲』をパロディとなっており、特に天堂篇に出てくる門を見て地獄の門のパロディ。
『アダムの肋骨』『男たちの風景』『貞操号の遭難』はSFではあるが中心にあるのは男と女の心の部分にSFを肉付けしているような作品、『生物都市』は宇宙でほかの宇宙文明に出会って帰ってくることで人類が滅亡するのかというのは時代を感じさせられる展開